イメージ描画法カウンセリングを進める「4つのステップ」をご紹介します。
 

<イメージ描画法カウンセリングの4つのステップ>
 イメージ描画法カウンセリングには、
現在のアクラのように、一般のカウンセリングの中で行うパターンと、イメージ描画法だけを単独で行うパターンの二つがあります。
 
一般のカウンセリングの中で行う場合は、悩みにおける気持ちや課題の整理が進んだ終盤の段階で行いますので、3~5回目の面談で行うことが多くなります。
 
一方、イメージ描画法を単独で行う場合は、初回の面談ですぐに体験して頂くことが可能ですので、カウンセリングに時間を充てる余裕のない方には、とても役立つものとなります。
この場合は次の点が特徴となります。
・1~2時間の面談で終了できること。
・一回の面談で4つのステップを完了させられること。
・一回ごとにスッキリとした感覚が得られること。
 
このコーナーでは、イメージ描画法を単独で行う場合の基本的な流れをご紹介します。


<ステップ1・・悩みの特定>

 まず始めは、相談者の方の悩みを伺います。  ここで相談者の方が「一体何に悩んでいて、そしてどの方向に解決したいと願っているのか」を、しっかりと「特定」することが最初のステップとなります。
 
当たり前のことのように感じるかと思いますが、実際の相談においては、一つの出来事の中にいくつかの悩みが同時に存在していることがよくあります。 これは「複数の観念が同時に思いに影響を与えていている」という事でもあります。
 
 イメージ描画法では1回のカウンセリングで、一つの観念との関係を調整します。 ですからイメージ描画法を進めるためには、いま直面している悩みにおいて、「どの問題から取り組んで行きたいのか?それをどの方向に解決していきたいのか?」を特定する必要があるのです。
 
たとえば次のような悩みがあるとします。
「自分の足りなさもあるけど、上司のやり方は許せない。
でも自分はどうすべきかわからない」
 
この悩み場合であれば、
・自分が足りないと感じることを改善したいのか?
・上司のやり方に対する「受け止め方」を改善したいのか?
・上司に対して発言する気概がほしいのか?
などの点を整理し、相談者の気持ちを確認していきます。
 
次の「ステップ2」でイメージの世界に入っていきますが、そこで本物の「ひらめき」を得るためには、 「自分は本当はどうしたいのか?」を明確にしておくことが、とても重要なこととなります。


<ステップ2・・イメージの世界を探求する>
~体の感覚の確認~

ステップ2では、いよいよイメージの世界を探求します。
 
カウンセラーの「指示」に従って、まずは悩みが発生しているときに、体のどの部分がどのような感じになるのかを確認します。 悩みの身体感覚を思い出すことで、その悩みにつながりのあるイメージが浮かびやすくなります。
 
この準備ができたら、カウンセラーの「指示」に従って、脳裏に自然に浮かんでくるイメージをキャッチします。 
 
イメージは抽象的なものでも、具体的なものでも、どんなイメージでも大丈夫です。イメージが浮かんできたらクレパスで簡単に描きとめます。
 
~イメージの世界を探求する~
脳裏になんらかのイメージが浮かんだのなら、いよいよイメージの世界の探求が始まります。
 
たとえば「1本の線」というイメージが浮かんだとします。相談者の中は、そのイメージしか思い浮かばなかったことに不安を感じる人もいます。
 
けれどもカウンセラーとしては、この「1本の線」に対してお伺いしたいことが山のように存在します。
  
 ・この線は一体どれくらいの大きさなのか?   
 ・この線は一体どこから来たのか?
 ・一体いつから存在しているのか?  
 ・どんな素材でできているのか?
 ・これは動くのか?動かないのか?   
 ・臭いはするのか?   
 ・真ん中辺りがかすれているのは何故か?   
 ・あなたはこのイメージの世界のどこにいるのか?   
 ・この線の周りにはどんな世界が広がっているのか?
などなど、知りたいことは尽きません。
 
このような問いかけをされると、不思議なことに相談者は昔から知っていたかのような雰囲気で、イメージの世界の様子を詳しく語り始めます。
 
この展開を体験することで、「 このイメージの世界をどう変えてみたいか?」がハッキリと見えてくるようになります。
 


<ステップ3・・ひらめきを引き出す>

 ステップ3のポイントは、ひらめきによる発想の転換です。
 
「カウンセリングの解説のコーナー」で、私達人間には「怖そう回路」と「楽しそう回路」があることをお話しました。 自然のままに任せておくと、私達は観念が発している情報(イメージ)を「怖そう回路」でキャッチします。
 
イメージ描画法はこの仕組みに着目しています。つまりイメージ描画法には『観念から発せられるイメージを「怖そう回路」ではなく、「楽しそう回路」を使ってキャッチし直す』という狙いがあるのです。
 
子供達のアートセラピーでも、実は「この回路の切り替え」が行われていたのです。
 
同じものを見て理解する場合においても、「怖そう回路」を使って理解する場合と、「楽しそう回路」を使って理解する場合とでは、その印象はまるで違うものとなります。
 
しかしながら、「回路の切り替え」にはどうしても必要なものがあります。それこそが「ひらめき」なのです。
 
自分自身の心の内から湧き上がる「ひらめき」によって、イメージの世界を「面白可笑しい世界」あるいは「とても心地よい世界」に一変させるという体験が必要なのです。
この「ひらめき」による喜びや満足感が大きければ大きいほど、「回路の切り替え効果」は劇的なものとなります。
 
イメージ描画法には、この「ひらめき」を引き出すための「特定の指示」が用意されています。 その指示に従うだけで、相談者は自分の「ひらめき」をしっかりと引き出すことができるようになっています。


<ステップ4・・確認>

3つのステップを終了したところで、相談者の方には「悩みに感じていたことに対して立ち向かうことができそうかどうか?」 を確認します。
 
相談者の中で「楽しそう回路」への切り替えが無事に完了していれば、この質問に対しても、気力に満ちた返事が伺える筈です。 この状態を確認してイメージ描画法カウンセリングを完了させます。
 


<補足1 複数回のカウンセリングが必要なケース>
1回のイメージ描画法で、1つの観念の受け止め方を改善します。 しかしながら実際には複数の観念が混在しているような悩みも存在します。
 
このような場合は2回目以降のカウンセリングにおいて、残りの観念と一つづつ向き合っていくことになります。
 
またトラウマがあまりに強い場合などは、同じテーマに対して、イメージ描画法カウンセリングを数回継続させることも可能です。 この場合は、1回ごとのカウンセリングで「気持ちが軽くなっていく感覚があるか?ないか?」を確認していきます。


<補足2 効果が発揮されないケース>
イメージ描画法の効果が上がらないないケースをご紹介します。
 ・カウンセラーとの信頼関係が気づけない。
 ・イメージの世界の探求が十分に行われていない。
 ・自分の意志でカウンセリングに来ていない。
 
このような場合には、「ひらめき」を引き出しきれない可能性ありますので、カウンセラーにも研鑽が必要です。 また、脳機能に起因する精神疾患の改善などには効能がありません。


<補足3 副作用>
イメージ描画法に副作用はありませんが「補足2」のような状態があった場合には「特になにも変化を感じない」という結果となります。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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